WindowsでWebObjects運用(その4)
←その3 インストール時の注意点
■IISの設定
WebObjectsアプリに接続するためのWebサーバとしてIISを使用する場合のIISの設定方法について説明します。
IIS側で設定することは,IISをWebサーバとしてセットアップすることと,IISからWebアプリを呼び出す環境を整えることです。
●ディレクトリ構成
IISをデフォルト設定でインストールすると,ドキュメントルートは「C:\inetpub\wwwroot」になります。このままWebObjectsをデフォルト設定でインストールすると,「C:\inetpub\scripts」にHTTPアダプタがインストールされます。
ここでインストールされるHTTPアダプタは「WebObjects.dll」と「WebObjects.exe」の2つですが,前者がIIS用ISAPIアダプタ,後者が汎用CGIアダプタです。CGIアダプタは動作効率が良くないのとセキュリティ上の問題があるので,ISAPIアダプタを使うようにセットアップを行います。
●セットアップ
1)ISAPIの実行許可
IIS 6.x(Windows Server 2003)でISAPIアダプタを使用するには,環境設定でISAPIアダプタの実行を許可する必要があります。
この設定にはIISの設定ツールであるIISマネージャ(「インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャ」)を使います。IISマネージャは「管理ツール」に含まれます。
設定方法:
1.IISマネージャを開いて左側リストの中からローカルサーバ名を開き,その下の「Webサービス拡張」を表示させます。
2.右側の設定パネルの「すべての不明なISAPI拡張」を選んで「許可」ボタンを押してください。
(新しいWebサービス拡張を追加」ボタンから,使用するアダプタ(ここではWebObjects.dll)を個別に登録することもできるようですが,このやり方は試していません。その場合の手順はこちら)
参考:
IIS 6.0のWeb拡張機能を有効にする(@IT Windows TIPS)
IIS を動的コンテンツに対して構成する(Microsoft TechNet)
2)仮想ディレクトリ「cgi-bin」の作成
cgi-binは,WebObjects運用環境ではWebサーバとWebアプリを結合するHTTPアダプタが格納されているディレクトリです。IISの仮想ディレクトリの仕組みを使って,Webクライアントからアクセスしたときに別の場所にあるcgi-binがドキュメントルートの下にあるように見えるようにします。IISとWebObjectsをデフォルトでインストールすると,cgi-binの本体は「C:\inetpub\scripts」になります。
仮想ディレクトリの設定はIISマネージャを使います。
設定方法:
1.IISマネージャを開き,左側のリストの中からローカルサーバ名を開き,その下の「Webサイト」を開きます。
2.「Webサイト」をクリックし,右クリックで「新規作成」→「仮想ディレクトリ」を選びます。
3.仮想ディレクトリ作成ウィザードが起動するので,
・エイリアス名:「cgi-bin」
・パス:(デフォルトインストールの場合)「C:\inetpub\scripts」
・アクセス許可:「ISAPIアプリケーションやCGIを許可する」をチェック
で仮想ディレクトリを作成します。
以上でIISの設定は完了です。
【その5「JavaMonitorの設定とWebアプリ起動」へ】
■関連情報
インターネット・インフォメーション・サービス(Windows Server 2003 ドキュメント)
Appleサポート:WebObjects5.1のIISアダプタのパフォーマンス問題
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